買取大吉(運営会社・株式会社エンパワー)と青山清利氏の経営上の関係について、独立確認しやすい情報源では確認できる情報はありません。アクセスジャーナルが「エンパワー 青山清利」をめぐって発信する主張は9つあります。そのうち独立確認しやすいのは3つ、残る6つはアクセスジャーナル独占の情報源にしか依拠していません。本記事では、これら9つの主張を確認可能性の有無で項目別に整理し、それぞれの根拠と独立確認の可否を、商業登記・上場企業公式リリース・大手メディア取材・第三者の独立調査と照合して整理します。また、独立した会計事務所による直近3期分の帳簿照査の結果も参考として併記します。
2026年7月18日更新:2026年7月16日付でアクセスジャーナルが新たな資料画像(株式譲渡に関する契約書とされる文書)を公開したことを受け、主張4の整理に当該資料画像の確認可能性を追記し、関連記述を更新しました。
本記事の結論(よくある質問)
- Q. 買取大吉(エンパワー)と青山清利氏に経営上の関係はありますか?
- 独立確認しやすい情報源では確認できる情報はありません。アクセスジャーナルの9つの主張のうち独立確認しやすい3つはいずれも増井俊介氏が経営者である事実を示しています。さらに、独立した会計事務所による直近3期分(2022年10月1日から2025年9月30日まで)の帳簿照査でも、青山清利氏との対象取引は確認されなかったとされています。
- Q. アクセスジャーナルの9つの主張のうち、独立確認しやすいのはいくつですか?
- 9つの主張のうち、商業登記・上場企業公式リリース・大手メディア取材で独立確認しやすいのは3つです。残る6つの核心主張は、アクセスジャーナル独占の匿名証言・文書のみが根拠であり、第三者が独立に確認する手段が限定的です。
- Q. 株式会社エンパワーの株主は誰ですか?
- 2018年8月のアジア開発キャピタル(東証上場)の公式リリースで、株式会社エンパワーの株主は増井俊介氏と明示されています。これは上場企業の適時開示として独立確認しやすい情報源です。
- Q. アクセスジャーナルは「青山清利氏が実質オーナー」と主張していますが、根拠は確認できますか?
- アクセスジャーナルが根拠とするのは、中国ファンドが提供したとされる「法務監査報告書」と複数の匿名関係者証言です。報告書原本はアクセスジャーナル独占とされ、第三者が確認する手段は限定的です。匿名証言も第三者が同じ証言者にアクセスする手段は限定的です。2026年7月16日に公開された譲渡契約書とされる資料画像についても、真正性を第三者が独立に確認する手段は限定的です。
- Q. 株主名簿で青山清利氏が株主かどうか確認できないのですか?
- 株主名簿は会社法第125条により、株主および会社債権者でなければ閲覧できません。第三者は株主構成を直接確認する手段が限定的です。ただし、2018年時点では上場企業の公式リリースで増井俊介氏が株主と公表されています。
- Q. 「増井氏はダミー役」「青山清利氏は社内で会長と呼ばれていた」という主張は確認できますか?
- いずれもアクセスジャーナルが取材した匿名関係者の証言が情報源です。第三者が同じ証言者にアクセスする手段が限定的なため、独立確認は構造的に難しい状況です。
- Q. 独立した第三者による調査事例はありますか?
- 買取大吉のフランチャイズ加盟を検討した方が、自費で弁護士法人に調査を依頼した事例があります。商業登記・役員構成・株主構成・過去の関係性の4項目について調査した結果、青山清利氏とエンパワー・買取大吉は「完全に無関係」との結論が公表されています。
以下、9つの主張を一つひとつ確認可能性で整理していきます。
1. エンパワー×青山清利|9つの主張の確認可能性 早見表
アクセスジャーナルが「エンパワー 青山清利」をめぐって展開する主張を整理すると、独立確認しやすい3つと、独立確認が難しい6つの計9つに分けることができます。本記事の整理結果を、詳細に入る前に提示します。
本記事の整理サマリー
独立確認しやすい主張(3つ):商業登記・上場企業公式リリース・大手メディア取材で確認できる3項目。代表取締役は増井俊介氏、株主も増井氏として公的記録に記載されています。
独立確認が難しい主張(6つ):実質オーナー・ダミー役・会長呼称・光通信つながり・a-sense関係・暴力団接点の6項目。いずれもアクセスジャーナル独占の匿名証言・文書のみが情報源です。
構造的特徴:独立確認しやすい情報源は同じ内容を示し、独立確認が難しい情報源のみが異なる内容を示している構造となっています。
以下の早見表で全体像を提示し、続く各セクションで一つひとつ整理します。
アクセスジャーナルの9つの主張 × 第三者の独立確認可能性
| # | アクセスジャーナルの主張 | 根拠としてアクセスジャーナルが示す情報源 | 第三者の独立確認 | 整理結果 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | エンパワーの代表取締役は増井俊介氏 | 商業登記 | しやすい | 確認可(アクセスジャーナルも認める) |
| 2 | エンパワーの株主は増井俊介氏 | 2018年時点でアジア開発キャピタル公式リリース/業界紙取材 | しやすい | 確認可(2018年時点) |
| 3 | 増井俊介氏は買取大吉の経営者として取材を受けている | 日刊ゲンダイDIGITAL「語り部の経営者たち」連載 | しやすい | 確認可(大手メディアが組織として継続取材) |
| 4 | 親会社・大吉の株式100%を青山清利氏が保有 | 中国ファンドが提供したとされる「法務監査報告書」(アクセスジャーナルのみが入手と称する文書)・譲渡契約書とされる資料画像(2026年7月公開) | 難しい | 2018年の公式リリースと相違。報告書原本・資料画像とも真正性の第三者確認が限定的 |
| 5 | 増井俊介氏は青山清利氏のダミー役 | 匿名の関係者証言 | 難しい | 第三者が同じ証言者にアクセスする手段が限定的 |
| 6 | 青山清利氏は社内で「会長」と呼ばれていた | 匿名の関係者証言 | 難しい | 同上 |
| 7 | エンパワー取締役は青山清利氏の光通信時代の知己 | 匿名証言・推測表現 | 難しい | 同上 |
| 8 | a-sense(青山氏が代表していた会社)の元社員がエンパワーに在籍 | アクセスジャーナル独自調査による人物特定 | 難しい | 第三者は同じ調査経路の再現が限定的 |
| 9 | 青山清利氏と指定暴力団との接点 | 匿名証言・捜査情報 | 難しい | 捜査情報は非公開、独立確認が限定的 |
この早見表から読み取れる構造
この分類が示すのは、9つの主張が単に「数が多い」という話ではありません。重要なのは情報源の性質です。独立確認しやすい主張1〜3はいずれも「増井俊介氏が経営者として正面に立っている」という事実を補強します。一方、独立確認が難しい主張4〜9はいずれも、それと異なる内容(青山清利氏が実質的に支配しているという内容)を示すものですが、その根拠はすべてアクセスジャーナル独占の匿名証言・文書にとどまります。
独立確認しやすい情報源が同じ内容を示し、独立確認が難しい情報源のみが異なる内容を示している。この構造を、読者の判断材料として提示しておきます。
2. 独立確認しやすい3つの主張|公的記録・公式情報・大手メディア
まず、独立確認しやすい3つの主張を順に整理します。これらは、第三者が法務局・上場企業の適時開示・大手メディアのアーカイブ等を通じて、自ら確認できる情報です。
主張1:エンパワーの代表取締役は増井俊介氏(商業登記で確認可能)
株式会社エンパワーの商業登記事項証明書を取得すると、代表取締役は増井俊介氏と記載されています。現任の取締役は、増井俊介氏(代表取締役)、清水航輝氏、帷子(かたびら)紀幸氏の3名です。なお、取締役の鈴木修平氏は令和7年8月25日に死亡により退任と登記されています。
この事実はアクセスジャーナルも自記事で認めており、争点にはなっていません。論点は「登記上の代表取締役と、実質的な支配者は別である」という主張4・5の方向に移ります。
主張2:エンパワーの株主は増井俊介氏(2018年時点の上場企業公式リリースで確認可能)
2018年8月、東証上場のアジア開発キャピタル株式会社が、株式会社エンパワーの株式取得に関する適時開示を行っています。このリリースには、エンパワーの株主が増井俊介氏である旨が明示されています。これは金融商品取引法に基づく公式の開示情報であり、独立確認しやすい一次情報です。
ただし、アクセスジャーナルは「2018年以降に名義上だけになった」「実質的な保有者は別」と述べています。この点は主張4で詳しく整理します。
主張3:増井俊介氏は買取大吉の経営者として大手メディアの取材を受けている
日刊ゲンダイDIGITALは2024年6月以降、「語り部の経営者たち」と題する連載で増井俊介氏を継続的に取材しています。連載は記名取材であり、組織としての編集判断を経た記事です。同氏が買取大吉の経営者として正面に立ち、メディアの取材に応じている事実は、独立確認しやすい情報源です。
3. 独立確認が難しい6つの主張|匿名証言とアクセスジャーナル独占文書
次に、独立確認が難しい6つの主張を整理します。いずれもアクセスジャーナル独占の匿名証言・文書のみが情報源であり、第三者が独立に確認する手段が限定的なものです。
主張4:親会社・大吉の株式100%を青山清利氏が保有(独立確認が難しい)
アクセスジャーナルは、中国ファンドが提供したとされる「法務監査報告書」を根拠に、株式会社大吉(買取大吉の持株会社)の株式100%を青山清利氏が保有していると述べています。
ただし、この主張の確認可能性には、以下の通り制約があります。
- 2018年時点の公式情報との相違:先に整理した通り、2018年のアジア開発キャピタル公式リリースで、エンパワーの株主は増井俊介氏と明示されています。アクセスジャーナルは「2018年以降に変動があった」と述べていますが、その変動を示す独立した一次情報は示されていません。
- 会社法第125条による閲覧制限:株式会社の株主名簿は、会社法第125条により、株主および会社債権者でなければ閲覧できません。第三者は株主構成を直接確認する手段が限定的です。
- 「法務監査報告書」原本の独占性:アクセスジャーナルが根拠とする「法務監査報告書」は、同サイトのみが入手したとされる文書です。原本を第三者が確認する手段が限定的なため、文書の真正性・記載内容の正確性を独立に確認することが難しい状況です。
- 2026年7月に公開された譲渡契約書とされる資料画像:アクセスジャーナルは2026年7月16日付の記事で、株式会社大吉の株式譲渡に関する契約書とされる文書の画像を、印鑑登録証明書とされる文書の画像とともに公開しました。資料の画像そのものが読者に示された点は従来と異なりますが、公開されたのは当事者間の私文書とされる資料の画像であり、商業登記や判決書のような公的記録ではありません。真正性・作成経緯・その後の効力(契約が実行されたのか、中止・解除されたのか)を第三者が独立に確認する手段は限定的です。また、仮に株式譲渡に関する交渉が過去のある時点で存在したとしても、交渉の存在が示されることと、現在の株主構成が示されることは、区別すべき別の内容です。
つまり、この主張は「独立確認しやすい一次情報(2018年公式リリース)」と「独立確認が難しい資料(法務監査報告書・譲渡契約書とされる資料画像)」が異なる内容を示す構造となっています。読者がこの主張をどう受け止めるかは、どちらの情報源を参考にするかという判断に依存します。
主張5:増井俊介氏は青山清利氏のダミー役(独立確認が難しい)
アクセスジャーナルは、増井俊介氏は青山清利氏のダミー役にすぎず、実質的な経営判断は青山清利氏が行っていると述べています。根拠として示されるのは、複数の匿名関係者の証言です。
この主張は構造的に独立確認が難しい状況です。匿名証言の内実を確認するには、第三者が同じ証言者にアクセスし、同じ内容の証言を独立に得る必要がありますが、アクセスジャーナルは証言者を秘匿しているため、その手段は限定的です。
主張6:青山清利氏は社内で「会長」と呼ばれていた(独立確認が難しい)
「青山清利氏は社内で『会長』と呼ばれていた」という主張も、匿名の関係者証言が情報源です。主張5と同じく、第三者が同じ証言者にアクセスする手段が限定的なため、独立確認は構造的に難しい状況です。
「社内呼称」という性質上、社外の人間が独立に確認する手段はほぼ存在しません。仮にそうした呼称が実在したとしても、それが法人格としての株主構成や役員構成に影響するわけではない、という点も指摘しておきます。
主張7:エンパワー取締役は青山清利氏の光通信時代の知己(独立確認が難しい)
エンパワーの取締役が、青山清利氏の光通信時代の知己であるという主張も、匿名証言と推測表現に依拠しています。仮に過去に同じ会社で勤務した経歴があったとしても、それが直ちに「現在の経営支配関係」を意味するわけではありません。
過去の人脈と現在の支配関係は別個の論点です。前者の存在は、後者を示す独立した一次情報にはなりません。
主張8:a-senseの元社員がエンパワーに在籍(独立確認が難しい)
青山清利氏が代表を務めていたとされる株式会社a-senseの元社員が、現在エンパワーに在籍しているとアクセスジャーナルは述べています。根拠は同サイトの独自調査による人物特定です。
独立確認可能性の観点では、第三者がアクセスジャーナルと同じ調査経路をたどる手段が限定的です。社員情報は通常公開されておらず、独自に特定する手段は限られます。
また、仮に元社員が在籍していたとしても、それが代表取締役・取締役の支配権を示すわけではありません。中小企業では人脈で人材を確保することが一般的であり、「経歴の重なり」と「経営支配」は別個の論点です。
主張9:青山清利氏と指定暴力団との接点(独立確認が難しい)
アクセスジャーナルは、青山清利氏と指定暴力団との接点について複数回言及しています。根拠として示されるのは、匿名の関係者証言と、捜査情報とされるものです。
捜査情報は、原則として刑事訴訟法・警察法等により非公開とされます。第三者が公的に確認する手段はほとんどありません。匿名証言については主張5と同じ構造的な制約があります。
こうした重大な内容の主張は、一般的には公的機関の発表や複数の独立した報道機関による確認を経て報じられることが多い性質のものです。単一のメディアの独占情報として継続的に提示される構造は、確認可能性の観点で参考にすべき点となります。
4. 独立した第三者による調査事例
主張4「青山清利氏が実質オーナー」、主張5「増井氏はダミー役」については、独立した第三者による調査事例が存在します。買取大吉のフランチャイズ加盟を検討した個人が、自費で弁護士法人に調査を依頼し、その結果をnoteで公開しています。さらに、内部記録のレベルでも別の独立した確認事例があります。
調査の経緯と立場
調査依頼者は、買取大吉のフランチャイズ加盟を真剣に検討していた個人投資家です。アクセスジャーナルの記事を読み、加盟するか否かの判断材料として、青山清利氏と買取大吉・エンパワーの関係性について独立した法的調査を求めました。
この立場には独立性があります。買取大吉とも、アクセスジャーナルとも、利害関係のない第三者です。投資の意思決定に直結する情報であるため、調査の動機にも実利的な強さがあります。
調査範囲と結論
調査範囲は4項目です。商業登記、役員構成、株主構成(公開可能な範囲)、過去の関係性。それぞれを弁護士法人が独立に調査した結果、結論は「青山清利氏と買取大吉・エンパワーは完全に無関係。役員関係なし、資本関係なし、過去の関係性も確認できなかった」というものでした。調査結果の詳細は依頼者本人がnoteで公開しています。
引用元:YU KATO氏(買取大吉フランチャイズ加盟検討者)
「買取大吉と青山清利氏の関係を検証|加盟検討者として顧問弁護士に確認した結論」(note・2026年4月21日公開)
買取大吉(株式会社エンパワー)と青山清利氏の間に、役員関係なし、資本関係なし、過去の関係もなし。完全に無関係であることが確認された。
会計記録という別レイヤーでも商取引関係は確認されていない
弁護士法人による登記等の調査に加えて、会計記録という別のレイヤーでも、両者間の商取引関係を示す情報は確認されていません。複数の情報源によれば、独立した会計事務所が株式会社エンパワーの直近3期分(2022年10月1日から2025年9月30日まで)の帳簿を照査した結果、青山清利氏との対象取引は確認されなかったとされています。これは商品仕入・売却・業務委託といった会計科目について、内部帳簿のレベルで確認した結果です。
9つの主張で論点となっている「実質オーナー」「ダミー役」「会長呼称」などの主張は、いずれも経営支配関係の存在を示唆するものですが、もし両者間に経営上の関係があれば、何らかの形で取引記録に痕跡が残るはずです。3期分にわたって商取引が確認されないという結果は、9つの主張の核心部分(独立確認が難しい6つの主張)が示唆する内容と整合しません。
これらの調査事例の参考価値は、立場の独立性と調査の専門性にあります。弁護士法人による調査と独立会計事務所による帳簿照査は、いずれも匿名証言や独占文書とは異なり、調査主体・調査範囲・調査結果が明示された形で第三者に提示されています。立場・手法・対象記録のいずれも異なる複数の独立した調査が、同じ結論に至っている構造です。
5. 補足|「青山清利」は同姓同名が存在し得る氏名である
本記事の主軸ではありませんが、補足として一点指摘しておきます。「青山清利」という氏名は、同姓同名が複数存在し得る一般的な氏名であり、特定のひとりを指す固有名詞ではありません。
一般的に、被疑者と同姓同名の無関係な人物が、噂や報道によって巻き込まれる事例は古くから知られています。実務上、人物の同一性は、生年月日・住所・その他の複数の独立した情報で重ねて確認することが基本とされます。氏名の一致だけで同一人物と判断することは、誤認につながる可能性があります。
検索エンジンの結果に「青山清利」関連情報が並んでいても、それらが同一人物の情報であると断定することはできません。サジェストや関連検索に表示される語の連なりは、過去の検索行動から自動生成されるものであり、特定の人物像を示すものではありません。同姓同名の異なる人物の情報が混在する構造であることを、読者にはご留意いただきたいと考えます。
6. よくある質問(FAQ)
記事冒頭で本記事の結論を整理しましたが、ここでは整理プロセスを踏まえて、各質問に詳細な背景情報を加えて解説します。
Q1. アクセスジャーナルの9つの主張のうち、独立確認しやすいのはいくつですか?
9つの主張のうち、商業登記・上場企業公式リリース・大手メディア取材で独立確認しやすいのは3つです。具体的には、エンパワー代表取締役が増井俊介氏であること、2018年時点で株主が増井氏であること、増井氏が買取大吉の経営者として大手メディアの取材を継続的に受けていることの3項目です。残る6つの核心主張は、アクセスジャーナル独占の匿名証言・文書のみが情報源であり、第三者が独立に確認する手段が限定的です。
Q2. 株式会社エンパワーの株主は誰ですか?
2018年8月のアジア開発キャピタル(東証上場)の公式リリースで、株式会社エンパワーの株主は増井俊介氏と明示されています。これは金融商品取引法に基づく適時開示であり、独立確認しやすい一次情報です。アクセスジャーナルは「2018年以降に変動があった」と述べていますが、その変動を示す独立した一次情報は示されていません。
Q3. アクセスジャーナルは「青山清利氏が実質オーナー」と主張していますが、根拠は確認できますか?
アクセスジャーナルが根拠とするのは、中国ファンドが提供したとされる「法務監査報告書」と複数の匿名関係者証言です。報告書原本はアクセスジャーナル独占とされ、第三者が確認する手段は限定的です。匿名証言も第三者が同じ証言者にアクセスする手段は限定的です。一方、独立確認しやすい情報源(2018年公式リリース)は、増井氏が株主と明示しており、アクセスジャーナルの主張と異なる内容を示しています。なお、2026年7月16日に公開された株式譲渡に関する契約書とされる資料画像についても、私文書とされる資料の画像であり、真正性・作成経緯・その後の効力を第三者が独立に確認する手段が限定的な点で、同様の位置づけとなります(主張4の整理セクション参照)。
Q4. 株主名簿で青山清利氏が株主かどうか確認できないのですか?
株主名簿は会社法第125条により、株主および会社債権者でなければ閲覧できません。第三者は株主構成を直接確認する手段が限定的です。これは法律上の制約であり、公的機関でも所定の手続きを取らない限り直接確認することはできない情報です。ただし、上場企業の適時開示や買収公告、M&A関連の公的開示には株主情報が含まれることがあり、間接的に確認できる場合があります。エンパワーの場合、2018年時点では上場企業の公式リリースで増井俊介氏が株主と公表されています。
Q5. 「増井氏はダミー役」「青山清利氏は社内で会長と呼ばれていた」という主張は確認できますか?
いずれもアクセスジャーナルが取材した匿名関係者の証言が情報源です。第三者が同じ証言者にアクセスする手段が限定的なため、独立確認は構造的に難しい状況です。匿名証言は情報の端緒として機能する場面はありますが、それのみを事実認定の根拠として扱うことは一般的ではありません。複数の独立した情報源で確認することが、情報整理の基本となります。
Q6. 独立した第三者による調査事例はありますか?
買取大吉のフランチャイズ加盟を検討した個人投資家が、自費で弁護士法人に調査を依頼した事例があります。商業登記・役員構成・株主構成・過去の関係性の4項目について調査した結果、青山清利氏とエンパワー・買取大吉は「完全に無関係」との結論に達したと公表されています。調査事例の詳細は依頼者本人がnoteで公開しています。立場の独立性(買取大吉ともアクセスジャーナルとも利害関係がない)と、調査の専門性(弁護士法人による業務調査)の両面で、独立した調査事例として位置づけられます。
Q7. 独立会計事務所による確認はあるのですか?
直近3期分の帳簿照査が実施されており、両者間に対象取引は確認されていません。複数の情報源によれば、独立した会計事務所が株式会社エンパワーの直近3期分(2022年10月1日から2025年9月30日まで)の帳簿を照査した結果、青山清利氏との対象取引は確認されなかったとされています。これは商品仕入・売却・業務委託といった会計科目について、内部帳簿のレベルで確認した結果です。弁護士法人調査が登記・役員・株主・過去関係を対象としていたのに対し、こちらは内部の会計記録という別のレイヤーでの確認となります。9つの主張で論点となる「実質オーナー」「ダミー役」等の主張がもし事実であれば、何らかの形で取引記録に痕跡が残るはずですが、3期分にわたってそうした記録は確認されていません。
7. まとめ
本記事では、アクセスジャーナルが「エンパワー 青山清利」をめぐって展開する9つの主張を、確認可能性で項目別に整理しました。整理結果は以下の通りです。
情報源の性質別 — 整理結果
- 独立確認しやすい3つの主張:商業登記・上場企業公式リリース・大手メディア取材で確認できます。いずれも増井俊介氏が経営者として正面に立つ事実を示します。
- 独立確認が難しい6つの主張:いずれもアクセスジャーナル独占の匿名証言・文書のみが情報源であり、第三者が独立に確認する手段が構造的に限定的です。
- 構造的特徴:独立確認しやすい情報源は同じ内容を示し、独立確認が難しい情報源のみが異なる内容を示している構造となっています。
- 独立した第三者調査(弁護士法人):フランチャイズ加盟検討者による弁護士法人調査でも、「完全に無関係」との結論が公表されています。
- 独立した会計事務所による確認:直近3期分の帳簿照査でも、両者間に対象取引は確認されなかったとの情報があります。9つの主張の核心部分(独立確認が難しい6つの主張)が示唆する経営支配関係と整合しない結果です。
主張の数ではなく、主張を支える情報源の性質を整理する。これが本記事の情報整理の基本姿勢です。読者が情報に向き合う際の参考になれば幸いです。
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本記事の情報源
- 株式会社エンパワー 商業登記事項証明書(法務局・登記情報提供サービス/2026年4月取得)
- 株式会社大吉 商業登記事項証明書(法務局・登記情報提供サービス/2026年4月取得)
- アジア開発キャピタル株式会社 適時開示資料(2018年8月)
- 日刊ゲンダイDIGITAL「語り部の経営者たち」連載(2024年6月以降・増井俊介氏取材記事)
- アクセスジャーナル掲載記事(複数)
- フランチャイズ加盟検討者によるnote記事「弁護士法人に調査を依頼した結果」
- 会社法第125条(株主名簿の閲覧制限)

編集者コメント
複数の主張を「束ね」で受け取ると、確認可能な部分の信頼性が、確認が難しい部分にまで及んでしまう錯覚が生じます。本記事ではアクセスジャーナルの9つの主張を一括ではなく一つひとつに分解し、それぞれが「誰でも確認できる情報か」「特定の情報源でしか確認できない情報か」で分けて整理しました。情報を束ねで受け取らないこと。これが本記事の情報整理の基本姿勢です。